現在、世界の人口は80億人を超えたと言われています。
一方で、飢餓で苦しんでいる人口も約8億人と言われており、世界の人口の約10%を占めています。
さらに、先進国の食料を大量に確保するため、様々な国で森林破壊、地下水の枯渇等の多くの環境破壊が引き起こされています。
このような状況の中、世界では生産量の約1/3にあたる年間13億tもの大量の食品を廃棄し、日本国内だけでも年間約2,000万tが廃棄物として処理され、その多くが私たちの税金を使って焼却炉で燃やされているのです。それも1t燃やすために4~5万円のコストを掛けて・・・。
これらの矛盾を少しでも解決し、「もったいない」という日本の文化を尊重しながら、社会の中に食の循環を構築していくことが私どもの使命と考えています。
日本フードエコロジーセンターは2005年に旧・小田急フードエコロジーセンターとして操業を開始して以降、フード・リサイクル分野のパイオニアとして、処理過程で使うエネルギーにも配慮し、できあがった再生資源を製品化・ブランド化して広く流通させるところまでをトータルに支えるサービスを展開してまいりました。開業から20年の節目を迎えることができたのは、弊社の取組みをご理解いただき、応援していただいた多くの方々のおかげであり、改めて感謝申し上げます。
近年は食料やエネルギーといった社会問題が深刻さを増す中、リサイクラーに求められる責任もますます大きくなっており、2024年度の本社工場の稼働率はここ数年で最も高い数字となりました。また2023年に操業を開始したさがみはらバイオガスパワーでは消化液由来の「菌体りん酸肥料」の登録が実現する等、これまでの取組みが大きく実を結びつつあると感じます。
今後も引き続き「『食品ロス』に、新たな価値を」という合言葉のもと、さらにこれらの取り組みをステップアップさせると共に、各地域に根ざした食の循環構築を日本全国、また、世界に広めていくことにより、持続可能な社会の実現へ貢献できるよう努力していく所存です。皆様の暖かいご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
代表取締役 髙橋 巧一
1992年日本大学生物資源科学部獣医学科卒。同年獣医師免許取得。
経営コンサルティング会社、環境ベンチャー会社、(株)小田急ビルサービス 環境事業部顧問を経て、現在、(株)日本フードエコロジーセンター 代表取締役 及びさがみはらバイオガスパワー(株)代表取締役。
その他に(一社) 全国食品リサイクル連合会 副会長、(一社) 食品ロス・リボーンセンター 理事、(一社)アーバンベジ協会 理事等。
2018年ジャパンSDGsアワードで「内閣総理大臣賞」受賞。
ニューヨーク国連本部やベルリンG7ワークショップ等、国内外での多数の講演実績を持つ。
1998年 | 農水省 未利用資源飼料化推進委員会 専門委員 |
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2006~2007年 | 川崎市生ごみリサイクル推進委員会 委員 |
2008年 | 第6回産学官連携功労者表彰「農林水産大臣賞」受賞 |
2008年 | 日本大学「生物資源科学部学部長賞」受賞 |
2008~2009年 | 農水省 バイオマス利活用技術情報提供検討委員会 委員 |
2010年 | 農水省 エコフィード利用畜産物認証制度検討委員会 委員 |
2017年 | G7協調行動ワークショップ(独・ベルリン)、国連ハイレベル政治フォーラム(米・ニューヨーク)にて取組発表 |
2018年 | 環境省 中央環境審議会 委員 |
2022年 | 一般社団法人 全国食品リサイクル連合会 副会長 |